水族館などでイルカショーというと子供や大人にも人気ですが、意外と知らないイルカの赤ちゃんの生態について調べてみました。
イルカの赤ちゃん誕生
イルカの妊娠期間は10~16か月、哺乳類なので卵ではなく母親イルカのお腹の中で母親の3分の1の大きさにまで成長して、母親の尾びれから生まれてきますが、これは窒息を防ぐためだそうです。
ふつう、生まれてくる赤ちゃんイルカは1頭です。
赤ちゃんイルカの体は柔らかく、大人のイルカにも骨盤はないので、出産そのものはスムーズですが、この時、37℃程の母親イルカの胎内から冷たい海水に出てくるのですから、赤ちゃんイルカにとって人生最初の試練といえるでしょう。
生まれてすぐのイルカの赤ちゃん
柔らかかったヒレが誕生と同時に背びれや尾びれの硬度が増し、すぐにお母さんイルカと一緒に泳ぎます。
しかし、泳ぎは上手とはいえないので、最初のうちは母親の体に寄り添い、母親の作る水流に乗る形で泳ぎます。
種によっては、母親が子供を背中に乗せて泳ぐことがあるそうです。
もう一つ特徴的な成長として、上あごにある体毛が抜け落ちます。
誕生後1年から1年半の間は母乳で育ちます。
赤ちゃんイルカは母親からミルクをもらう時、舌を丸めて乳首をうまく捕らえて飲むそうです。
そうすることにより、ミルクと海水が混ざらないようにしているのです。
ただ、吸う力が弱いようで、母親が乳腺の周りの筋肉でミルクを押し出しているそうです。
授乳の瞬間は無防備になりやすいので、ほんの僅か数秒です。
赤ちゃんイルカの成長
母親の脂肪分30%のミルクで育つので、陸上の哺乳類より速い速度で成長します。
授乳のあとは離乳食になりますが、イルカの仲間は離乳する前に親と同じエサと食べ始めます。
母乳と固形の餌の両方の栄養を何年もとり続ける種類もいます。
そして4歳から6歳になると大人とみなされます。
メスのイルカは2~3年に一回、1頭の赤ちゃんイルカを産み、多いものは一生で20頭もの赤ちゃんイルカを出産するそうです。
まとめ
生まれたての赤ちゃんイルカはヒレが柔らかく、母イルカの尾びれから誕生するという事は今回初めて知りました。
母乳で育ち、その期間が1年から1年半に及ぶと聞くと、なんだか人間の子供と同じようで親近感がわいてきますね。