水族館で気持ちよさそうにスイスイと水中を泳ぐイルカの姿を見ると、一緒に泳ぎたくなります。
海でのイルカウォッチングでも、船のスピードに合わせてイルカの群れが泳いでいます。
泳ぐスピードも速いイルカですが、大昔は地上で暮らしていたと言います。
本当なのでしょうか?
イルカは肺呼吸
イルカは水の中で暮らしていますが、肺呼吸をします。
平均1分程度水中を泳ぎ、水中から一瞬だけ頭を出して呼吸をします。
最初から水の中の生き物だったとしたら、肺呼吸にはならないでしょう。
魚と同じようにエラ呼吸だったはずです。
昔のイルカは地上を歩いていた
大昔のイルカはパキケトゥスという名前の生き物で、4本足で歩いていました。
水辺で生息し、餌になる魚などを追いかけていたと言います。
今の時代のイルカには足はありません。
しかし、イルカの体内には後ろ足が退化したものと考えられる骨が残っています。
前足が退化して出来たと考えられる、腹びれを持つイルカも確認されました。
足は水中だけの生活では必要ありません。
足があったということは、やはり地上を歩いていた証なのでしょう。
イルカは今も地上で暮らせるのか?
イルカの足は退化してしまいましたが、肺呼吸をしていることは間違いありません。
それなら地上での生活が可能ではないか、と考えたくなります。
しかし実際は無理なのです。
イルカは水中での生活に変わってから長い年月をかけて、水中での暮らしに合わせた体に変わりました。
足がなくなっただけではなく浮力とのバランスが取れた構造や、水中で体温が保てる仕組みになっています。
その結果浮力のない地上では体の中にかかる負担が大きく、乾燥状態ではで体温を維持することも出来ません。
まとめ
大昔のイルカは地上を歩いて生きていました。
少し足が長いわにや水辺で暮らすカバのような感じでしょう。
もしもイルカが現代まで地上で暮らす動物として残っていたら、もっと人間にとって身近な存在になっていたのかもしれません。
また逆に、今ほどの人気者にはならなかったかもしれないのです。