おちゃめな表情がとっても可愛いイルカは、水族館のショーにも出ている人気者です。
海外旅行のツアーでもイルカを見に行けるコースがあると、予約が取りにくいと言われています。
人懐っこい仕草で人の心をいやしてくれるイルカですが、昔は陸上で暮らしていたと言われています。
さて、またイルカは陸上に戻って暮らす事ができるのでしょうか?
イルカは肺で呼吸をする
イルカは肺呼吸の哺乳類の生き物です。
水中では呼吸が出来ないので、頭のてっぺんにある噴気孔を水中から出して息を吸っています。
呼吸の周期は約40秒と言われていますが、長い時では5~6分ほど水中に潜っていることもできます。
祖先はオオカミだった?
イルカの祖先は今から5000年前に陸上で生活をしていた「パキケトゥス」だと言われていて、これは4本足で歩いていました。
見た目がオオカミに似ていて、水辺で生活をしていたと言われています。
イルカはカバに似ていると言われているの理由は、これにあるのかもしれません。
現在もイルカには後ろ足が退化した骨があり、手の名残の腹びれが残っているイルカも発見された事があるのです。
イルカが陸上に戻ったらどうなる?
イルカの先祖が陸上の生き物だったのなら、またイルカは陸上に戻ることが出来るのでしょうか?
しかしイルカが砂浜に打ち上げられて弱ってしまい、地元住民たちが助けようとしている様子をテレビのニュースで見ることがあります。
イルカは肺呼吸をするのに、どうして砂浜に打ち上げられると弱ってしまうのでしょうか?
イルカは長い間水中で暮らす中で、浮力とのバランスが取れた体の構造になっています。
あの大きな体が陸上で長い時間過ごすと、体の重さで肺や内臓も圧迫されてしまいます。
また、皮膚が乾くと体温が上昇して呼吸困難になるので、弱ってしまいます。
まとめ
数千年前まで陸上で暮らしていたイルカの祖先は、水辺で狩りをして生きていくうえでだんだん生活の場を水中に変えていきました。
そこには豊富な餌と、浮力により体力の消耗を抑えられる快適な空間が広がっていました。
次第に不要になった4本の脚が退化し、体の構造も変わっていきます。
ここからまた陸上に暮らしの場を変えていく理由は感じられません。
これからも水中から顔を出して、私たちの心を癒してくれるでしょう。