水中で暮らすイルカですが人間と同じように肺呼吸の動物です。
そのため人間と同じように水中でそのまま睡眠をとってしまうと溺れてしまいます。
では、どのように睡眠中に呼吸をしているのでしょうか。
今回はその点について見ていきましょう。
イルカの睡眠時の呼吸について
水中で暮らすイルカは水圧に耐えて抵抗を受けにくくするために、体はしっかりとした骨組みではなく皮下脂肪の厚い構造となっています。
そのため、体が大きくなるにつれて骨のつながりが緩くなっていくため、仮に睡眠をとるために長時間陸地に上がった場合は、自分の体重を支えられずに命を落としてしまうことさえあるのです。
また、イルカの身体は水中において適度な体温に保たれるような仕組みになっています。
それゆえ陸地に長時間いると、皮膚が乾燥するにつれて体温が上昇してしまい命の危険を伴うことにもなるのです。
そうした理由から、イルカは肺呼吸でありながらも陸地ではなく水中で睡眠ができる呼吸方法および睡眠方法を持っているのです。
睡眠方法
イルカの睡眠方法は半球睡眠という右脳と左脳で交互に睡眠をとる方法で、泳ぎながら眠ることができるようになっています。
イルカは1回の潜水で約1分潜りますが、その間に片目を閉じてぐるぐる体を回転させることがあります。
れはこの1分間に片脳だけ寝ていることを示しており、右目が閉じている時は左脳が寝て、左目が閉じている時は右脳が寝ている時なのです。
それゆえ、半分の脳が寝ていてももう半分の起きている脳が身体に指示を出すので、24時間全身が動いたままでいられるという訳です。
呼吸方法
ではその際にどうやって呼吸をしているかというと、イルカの頭頂部にある噴気孔を海上に出して空気を吸い込むという方法で呼吸をしています。
こうした呼吸を定期的に行わなければ溺れてしまうため、約1分間を海中で過ごすした後に再び海上に噴気孔を出して呼吸をする必要があり、1日に数百回この呼吸をしています。
このような呼吸法は頭頂部を頻繁に海上に出す必要があるため、睡眠中も完全には眠ることは出来ないという訳なのです。
まとめ
見てきた結果、イルカの睡眠時の呼吸方法が分かりました。
肺呼吸をしているイルカは陸地で睡眠をとればいいのではないかと思っていたのですが、水中生活に適した体のつくりになっているため難しいのだと知りました。
しかし水中に生活しているからといっても、1日に数百回も呼吸のために海上に出る必要があるのは大変だなと感じました。